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Langue de Chat

Author:Langue de Chat
音楽工房ラング・ド・舎
1995年5月設立。
ラング・ド・舎"Langue de Chat"=仏語で「猫の舌」という意味です。

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山口県周南市毛利町3-37-1
TEL 0834-31-6795
FAX 0834-31-6796
HP: http://langue_de_chat.fc2web.com



 



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常盤公園(山口県宇部市)の白鳥の羽が奏でるチェンバロの音色
現在、東京在住のチェンバロ奏者マイコ・ミュラーさん所有のチェンバロに、
山口県宇部市の常盤公園の白鳥の羽が使われている。
彼女が出した4枚のCDには常盤公園の白鳥たちの羽が奏でる美しい音色が録音されている。


マイコ・ミュラーさんは、2004年6月、自身のチェンバロのメンテナンスのため、
大切なパーツである鳥の羽を探していた。

チェンバロは「プレクトラム」と呼ばれる爪で弦を弾いて音を出す構造だが、
この爪に白鳥、猛禽類など、鳥の中でも強い羽軸を持つものを使うのが理想とされる。

千葉県の我孫子市にある「鳥の博物館」から紹介されて、山口県宇部市にある
常盤公園(宇部市常盤遊園協会動物課)から楽器の製作のためだったら、と許可を得、
産卵直後に自然に抜け落ちる白鳥の風切り羽を提供してもらえることになった。

そして、チェンバロ製作者と共に実際に常盤公園に来て、公園内や湖の水面に落ちている
白鳥の羽を1本1本拾いにやって来たという。

当時、ドイツ在住だったマイコ・ミュラーさんは、自身が演奏するチェンバロを選ぶ際、
音色の美しさを優先し、プレクトラム(爪)に鳥の羽を使うことにこだわった。

現在のチェンバロのプレクトラムには、「耐久性やメンテナンスが簡単である、
そして、羽が入手しにくい」などの理由で、「デルリン」というプラスティックの素材が
使われていることが多いが、鳥の羽の方が格段に音色が美しいのだという。

一口に鳥の羽と言っても、鳩などの小さい鳥の羽では弱くて使えない。
ワタリガラスやワシ、タカなどの羽が適しているものの、現代では入手は非常に困難なため、
白鳥やカモメなどの硬い鳥の羽がよく使われている。

しかし、チェンバロの本場ヨーロッパにおいても鳥の羽を手に入れることは容易ではなく、
チェンバロを維持するには大量の鳥の羽を手に入れられることが条件。
我孫子市の「鳥の博物館」がサンプルとして提供してくれた
アフリカハゲコウ(アフリカ生息のコウノトリの仲間)の羽軸は、申し分のない音色であったが、
プレクトラム(爪)は消耗品のため、ヴォイシングと呼ばれる爪の調整、入れ替えで、
あっという間に使い果たしてしてしまった。

日本に一時帰国の際、数か所の動物園に問い合わせたがいずれも断られてしまう。
なかば諦めかけていたところ救いの手が。

それが常盤公園の白鳥の羽だったという。

2005年7月には、「マイコ・ミュラー プレイズ J.S.バッハ Vol.1」をリリース。
現在、日本国内を中心に各地でチェンバロコンサートを開催し精力的に活躍中。

山口県では、2006年6月9日マイコ・ミュラー チェンバロリサイタルWe Love Bach
2008年7月12日にはマイコ・ミュラー チェンバロリサイタルサートJ.S.バッハの夕べを、
「クリエイティブ・スペース赤れんが」(山口市)において開催し、いずれも好評を博す。

天国に召された常盤公園の多くの白鳥たちの羽は今もマイコ・ミュラーさん所有の、
2台のチェンバロで、美しい音色を奏でている。


マイコ・ミュラーさん所有のチェンバロ(※写真はご本人提供)
IMG_348522.jpg

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チェンバロについて
 チェンバロは16~18世紀にヨーロッパで奏でられた鍵盤楽器で、教会のパイプオルガンと並んで「バロック時代」を代表する楽器。バッハ、ヘンデルらの生きた時代はもちろんのこと、後のハイドン、モーツァルト達の幼少時代まで、西洋音楽の歴史の中では非常に重要な役割を果たした。音色のみならず、様々な装飾がなされた優雅な外見は、宮廷や貴族の邸宅の一室においても、存分に存在価値を発揮し愛されたことであろう。 チェンバロとピアノの最も大きな違いは、音を出す原理にある。ピアノは鍵盤を押すとハンマーが弦をたたいて音を出すが、チェンバロはプレクトラムと呼ばれる小さな爪が弦を引掻いて音を出す仕組みになっている。その爪の材料として昔は鳥の羽根の軸の部分(羽軸)が使われていた。


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テーマ:クラシック - ジャンル:音楽