音楽工房ラング・ド・舎 Blogs~♬
We are specialists for the planning and organization of live performances at events,party and concerts. ・・・♪Music Productions "Langue de Chat" since1995


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Langue de Chat

Author:Langue de Chat
音楽工房ラング・ド・舎
1995年5月設立。
ラング・ド・舎"Langue de Chat"=仏語で「猫の舌」という意味です。

〒745-0004
山口県周南市毛利町3-37-1
TEL 0834-31-6795
FAX 0834-31-6796
HP: http://langue_de_chat.fc2web.com



 



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スター☆
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「スター」と呼ばれる人は、その言葉通り本当に「スター」なのだ。後光が差しているかのようなオーラを持った人は、これまで後にも先にも一人しか経験がない。

ディナーショーのため、広島入りした大物俳優 「T.H」 (○太郎侍)の一向は、新幹線で広島に入る。ホテルのスタッフと共に迎えに行き、到着するホームで待つ。チケットの手配などにも関わるため、何号車のグリーンに乗車しているのは、わかってはいるが、大物俳優の出迎えである。粗相があってはいけないと、やや緊張する。マネージャーや付き人は一般人とまぎれてしまうので、頼りはT本人を探すしかないのである。

そこに新幹線が滑り込んできた。ドアがゆっくりと開く。

その時である。初めてみた「後光」!まるで、新幹線の車内から光がはなたれたように、一つのドアが白い光に包まれ、その中からシルエットが浮かび上がるように、「T」が現れた。

そのオーラに一瞬躊躇しながらも、ふいに我に返って駆け寄り、「お疲れ様です!」と声を掛けると、「T」はにっこりと微笑み、低音が心地よい張りのある声で、「お疲れ様。」と優しく返してくれた。
「こちらです。」と迎えの黒塗りの車に案内すると、「は~い♪」とおちゃめに答える「T」。数分歩く間にも「ボク、広島はねぇ、いつ以来だったかなぁ・・・。」と気さくに話し掛けてくる。

他のスタッフを、マイクロバスに案内し、マネージャーと付き人が車に手荷物を積み込む間に「T」を後部座席に乗せる。
「あれ?隣に乗っていかないの?」
「いえ、私はスタッフのマイクロの方に乗ります。」
「な~んだ、つまんないの。」

いくら何でもタレントの隣には座れないでしょ。それは置いといても、現地スタッフにまでも気遣いをしてくれる「T」の優しさに、緊張もほぐれ今日はいい仕事ができそうな、そんな気さえしてくる。

いいタレントさんにはいいスタッフさんが付いているもので、「T」のスタッフやバンドメンバーが乗ったマイクロも、ホテルまでの移動中、車内は大変和やか・・・というか賑やかであった。

「皆様、遠路お疲れ様でした。これから移動中、本日の予定を簡単に説明します。」と話し始めると、「いぇ~い!」と拍手。
大抵、スタッフやバンドさんは、移動の疲れとこの時期、ディナーショーで全国を数ヵ所回ってる疲労で、移動中はぐったりのはずであるんだけど・・・。なにせ明るくて元気だ。

一通りスケジュールを説明し、その間も、一つ一つに元気よくお返事をしてくれる明るいメンバーに、「間もなく、皆様の左手に瀬戸内海が見えてまいりまぁす。」と言うと、ほどなく窓の外に海がみえてきた。「うぉ~~~っ!海だぁ~~~!」と歓声を上げ、はしゃぐメンバー。
ほとんど観光バスと化したマイクロ。。。

ホテルに入り、館内のレストランで食事を済ませてもらって、その後リハーサルが始まる。
会場は前日からほぼ徹夜作業でステージが作られ、音響・照明の機材も入った。後は、サウンドチェックとリハーサル、そして本番というスケジュールである。

関係者以外、立ち入り禁止のリハーサル。「T」の歌声は予想をはるかに越えるうまさで、さすが往年のスターである。
ショーの後の打ち上げで聞いたのだが、細目の超大物演歌歌手「I.H」は「T」の友人で、彼の歌や、親友でもあった日活時代の「I.Y」の歌などは、まるで「T」のオリジナルも持ち歌のような、そんな気さえしてくる。そして、ちょっとした所に出てくる○太郎侍の流し目は、ドキドキもの。

この圧倒的な存在感をどうすればお客様にアピールできるのか・・・。そこで、舞台監督さんとマネージャーに、「ショーの始まりの登場部分を、ステージからでなく客席から、というのはどうでしょうか?」と提案してみた。

よくあるパターンは、「チェサー(チェイサー)」と呼ばれるインストのオープニングから、ステージへ照明が当てられ、舞台袖からご本人登場。お客様の視線は、当然ステージへ向いている。
そこを、ふいに客席後方にピンスポットを当てて、「T」が登場する、という趣向である。出迎えに行った時に見た「後光!」、本物の「スター」をお客様にも味わってほしい、そんな気持ちであった。

そして、本番。

客電が落とされ、バンドのメンバーがステージへ上がる。ほの暗いステージで軽快な音楽がスタート。お客様は「T」の登場を心待ちにしているようだ。顔が華やいでいるのが薄暗い客席でもよくわかる。「T」は、パテーションで仕切られた会場の外のドアの前に立つ。真っ白なタキシードに蝶タイと黒いスラックス。シンプルないでたちだが「スター」にはきらびやかな衣装など、必要ない。

後方のお客様に気づかれないように、静かにドアを開く。

突然、ピンスポットが会場後方のドアに当たる。
お客様が「えっ?」と声を上げ、振り返ったそこに、にこやかな満面の笑みで会場を見渡す「T」が立っている。

ほんの一瞬の沈黙の後、歓声とも悲鳴ともとれるお客様の絶叫!そう、まさに絶叫が会場中に響き渡ったのであった。

してやったり!・・・「T」の背中を見送りながら、静かにドアを閉めた。

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